交通事故の被害に遭って､治療が終了（症状固定）すると、保険会社から示談金の提示があります。

   その際に､慰謝料の金額がよくわからないとか、慰謝料が思ったより考慮されていないとか、慰謝料の額に納得がいかないというケースも見受けられます。

   保険会社は、あくまで加害者側の立場のため、この点も考慮してくれ、ということを被害者が伝えても、なかなか考慮してくれないのが現実です。

   保険会社側は認めないでしょうけれども、交通事故被害者の弁護をしている弁護士としては、保険会社は下記のような３つの基準を持っていると感じることが多々あります。

①当事者基準

   …被害者ご本人のときには、ここまでしか支払いませんよ、という基準。

↓

②弁護士基準

   …被害者が弁護士を依頼してきて交渉してきた際には、ここまで支払いますよ、という基準。

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③裁判基準

   …被害者が弁護士に依頼し、さらに裁判まで起こしてきたときには、ここまで支払いますよ、という基準。

   ですので、被害者の方が保険会社の担当者と交渉をしていても、「これ以上は支払えません」と言ってくるのに（①の当事者基準）、弁護士がついたり（②の弁護士基準）、さらに裁判を起こすと（③の裁判基準）、慰謝料の額が大幅に上がるということがよくあります。

   慰謝料の額に納得がいかないときには、弁護士に相談をするのが最良の方法でしょう。