親が亡くなったけれども、遺産がどこにあるのかよくわからない。
こういうときは、どうやって遺産を調べればよいのでしょうか。
残念ながら、現時点ではマイナンバー等に全ての財産が紐付けられているわけではないですし、マイナンバーなどで財産がどこにあるかを調べることはできません。
ですので、何らかのきっかけを元に、金融機関等に個別に確認していくことが必要になります。
【不動産】
不動産について、所在するであろう市区町村が判明している場合には、当該市区町村役場に「名寄帳」の取り寄せを申請すれば、亡くなられた方名義の不動産の一覧を入手できます。
また、どの市区町村にあるかがわからないとか、複数の市区町村に不動産がある場合、法務局で「所有不動産記録証明制度」を申請すれば、全国のどこに亡くなられた方名義の不動産があるのかを調べることができます(登記されている不動産のみ)。
【預金】
全国の金融機関に一括で検索できるシステムがないため、目星をつけた金融機関に個別に問い合わせをしていくことになります。
自宅の近くに支店がある銀行や、かつて住宅ローンで利用していた銀行、かつて給与振り込みで利用していた銀行などは、口座がある可能性が高くなります。また、お年寄りの場合、ゆうちょ銀行や、最寄りのJAに貯金をしていることも多いです。
目星をつけた金融機関に連絡をし、相続人であることを伝え(通常は窓口に行って、本人確認書類の提示が必要です)、口座の有無の照会と、口座がある場合には取引履歴や残高証明書を出してもらうことになります。
【株式等】
株式や投資信託についても、証券会社に一括で検索をかけることができるシステムはありません。
ただ、株式を持っていますと、定期的に証券会社等から、配当などに関して通知文がきていることがありますので、郵便物の中に証券会社からの文書があれば、その証券会社に問い合わせをしていくおとになります。
また、預金口座が判明した際に、取引履歴(入出金履歴)を取り寄せておくと、取引履歴から証券口座が判明することもあります。
遺産の調査は弁護士だからといって特殊な(便利な)方法があるわけではありません。
まずは亡くなられた方の住まいを確認して、通帳や金融機関からの手紙などを確認する地道な作業が重要になることが多いです。
(執筆者:弁護士中井陽一 最終更新日:2026.6.3)
