遺産相続や、離婚の財産分与の調停などの際、不動産(土地・建物)の価値をどうみるかで争いとなることは結構あります。
たとえば、相続人が長男と次男の2人で、長男が実家の不動産を相続する場合、長男は次男に不動産の価値の半額を支払うか、次男が取得する預金の額を多くすることになりますが、そのときに実家の不動産の価値をどうみるかで長男が次男に支払うべき金額は大きく異なります。
不動産には、「固定資産評価額」、「路線価」、「市場価格」など、様々な価格があり、それぞれの金額も異なります。
裁判や調停で採用されるのは、「市場価格(実勢価格)」と言って、実際に市場で想定される売買価格です。
とは言え、この「市場価格」は一律に決まるわけではないため、調停や裁判でも争点となることが多いです。
一つの参考材料として、不動産業者の査定書が提出されることがよくありますが、不動産業者によってバラツキがあることも多いです。
最終的にどうしても不動産の価格で折り合いがつかない場合には、国家資格である不動産鑑定士による「鑑定」が実施されることになります。鑑定が実施されれば、裁判所も鑑定の金額を不動産の価値として採用することがほとんどです。
ただ、鑑定には多額の費用がかかることが多く、住宅地の通常の一戸建てでも約50万円くらいかかるため、なかなかいきなり鑑定を実施することにはならないことが多く、調停や訴訟が長期化する要因になることがあります。
